2005-11-24
”老若男女誰もが楽しめる香港映画は?”と聞かれれば
文句なく”少林サッカー”を挙げたい。監督・脚本・主演の
すべてを自ら行っている周星馳(チャウ・シンチー)の魅力
が存分に発揮されている。
ストーリーも実に明快な勧善懲悪もので、あのブルース
リーの”燃えよドラゴン”を凌ぎ香港映画bPの興行成績
をあげている。内容もコミカルな部分をふんだんに盛り
込み、幅広い年齢層に受け入れられている。
ブルース・リーを崇拝する彼は、キャスティングの際に
陣国坤(チェン・グオクン)がブルース・リーに似ていると
いう理由だけで、キーパー役に抜擢している。実際彼の
容姿やしぐさやは、本当に在りし日のブルース・リーを
彷彿とさせるものがある。
チームの監督役を演じている呉孟達(ウ・マンタ)も
いい味を出している。亡くなったクレイジーキャッツの
ハナ肇にどこか似ている。
ヒロイン役には、趙薇(チャオ・ウエイ)が抜擢されカン
フーの達人という設定である。クライマックスでは、負傷
して退場した陣国坤の代わりに、ゴールキーパーを買っ
て出る。あわや失格となるピンチに追い込まれた少林
チームに彼女が頼もしき助っ人となって登場し、ラスト
シーンは大いに盛りがる。
監督でもある周星馳の趣味で、彼の作品ではせっかく
の漂亮小姐(綺麗なお姉さん)を、とんでもない醜女に
して登場させている。少林サッカーでも、カンフーの技を
使って饅頭を捏ねている趙薇の姿は、ラストでの凛々しく
も美しい彼女とは、まったく別人のようだ。この前振りが
生かされ、ラストで頭を丸めてキーパーとして登場する
彼女の変身ぶりが際立っている。真漂亮!
そして、それまでの鬱憤を一挙に吹き飛ばす周星馳
扮する”シン”の超ミラクルなシュートが炸裂する。この
シーンを観れば、誰もが気分爽快になること間違いなし。
一見の価値あり。
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