「典故300則」その106
2012-12-11


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 今日のテーマは“喜び”を表す文字の誕生のお話。 祝い事が重なった時、

この上なく目出度い気持ちを、たった一文字で表すことができる便利な文字

である。

 典故300則その106:〓双喜 hong shuan xi

  “〓”は一種の文様であり、二重の喜びを表し普通結婚式場に貼ってある。

言い伝えによれば,この故事は宋の時代から来ている。北宋の宰相王安石

が若い頃科挙の受験で上京して帰る途中、ある屋敷の門に一つの走馬灯が

掛けられ、灯の上には一枚の張り紙がしてあって“走〓灯,灯〓走,灯熄〓

停〓。”と書かれていた。

 尋ねてみて解ったことは〓〓外(馬さんというお役人)が一人娘の婿選びの

為の対聯で、もう半年にもなるのに誰もできなかった。 王安石は筆を執ると

見る間に書き上げた。“〓虎旗,旗〓虎,旗卷虎藏身。”〓〓外は大喜びして

すぐに娘を王安石に嫁がせた。祝言の日ちょうど王安石が科挙に合格したと

いう吉報が伝えられた。王安石は大喜びして、すぐに筆を執って大きく“〓”と

朱書きして門前に貼り出した。

 この事から“〓”の字は手軽に広く使われるようになった。
[雑学]

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