「典故300則」その188
2013-03-10


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 今日の主役は“指”、指したり、銜えたり、染めたりと“非難”、“羨望”、“着手”

などを表す言葉として用いられる。指は本当に凄い、リーダーが民衆を率いる

目標を示すのも、金銀財宝を握るのも、恋人の涙を優しく拭うのも“指”である。

 典故300則その188:染指 ran zhi

 春秋時代、ある人が〓〓公に一匹の亀を贈った。子公と子家の二人が〓〓

公に会いに来る道すがら子公が言った。“私の食指(人差し指)が動いたので、

屹度すぐに美味しいものを賞味することができるぞ。”

 〓〓公の所にやって来ると、丁度料理人が亀を捌いているのを見て、二人は

顔を見合わせて笑った。〓〓公が彼らにどうして笑ったのかを尋ねると子家は

すぐに子公の話を〓〓公に告げた。

 亀を捌いた後〓〓公は大臣達には食べさせたが、わざと子公にだけはあげ

なかった。 子公は怒って、指を鍋の湯にさっとつけ少しだけ味見をして帰って

行った。

 以来、人々は“染指”を不当な利益を得ることに喩えた。
[雑学]

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